仏隆寺の桜と
高城山(815m)〜三郎ヶ岳(879m)
H17年4月18日
県の天然記念物に指定されている仏隆寺の桜にあわせて高城山〜三郎ヶ岳を縦走し、ゆっ〜くり、の〜んびり旧伊勢本街道を歩き、諸木野の里を経て仏隆寺に帰るのも、春うららのこの時期なかなか良いコースでした。室生に抜ける道もとても鄙びた里景色を楽しめますが、マイカー利用の場合はこのコースも悪くありません。

仏隆寺の桜は4月中旬が見頃と予想して桜と山を組み、申し分のない花見日和で春爛漫の満点山行でした。桜がお目当と高城〜三郎ヶ岳、それだけで十分満足だったのが、帰りの里歩きはもうけもののようなヤマザクラ、ミツバツツジ、ヒカゲツツジ、白モクレン、ハナモモ、ユキヤナギ、野辺の小さな草花等など次々に花いっぱいで山里には春があふれていました。
先ずはやっぱりこの桜。県下最大、最古の桜で樹齢900年以上と言われ、ヤマザクラとエドヒガンザクラの雑種でモチズキザクラという貴重な桜のようです。

ほの白い優しい色の花をこぼれんばかりにつけて、この位置も計算されているのでしょうか、仏隆寺に続く200段の階段半ば、空に大きく枝を伸ばし見事と言う他ありません。カメラマンが大勢三脚を立てシャッターチャンスを待ち構えています。今日はさぞ素晴らしい写真が撮れたことでしょう。
高城山登山口まで車が入るのですが、途中、路肩崩壊して通行止めになっています。春風を体中に感じつつ、一つ集落を通りぬけます。
登山口からは樹林の中に入り、しばらく緩い登りからだんだん急登になります。以前はなかったと思える鎖やロープなども設置され登山道はよく整備されています。灌木に変わりもう一息、鎖をつかんで登りきると展望が開け山頂です。
ベンチや東屋もあり春霞の台高、大峰の山々も春ならではの優しい稜線を見せます。空と山が同じトーンで、稜線がくっきりじゃなくてふわりとソフトでふくらみのある春山が重なって、胸の中にも爽やかな風が通ります。
三郎ヶ岳へはいくつかのアップダウンがあります。新緑のトンネルをくぐり、これが最後の上りとメンバーを励まして上ったらまだ先があった、と何度かそんなことがありました。確かに最後はほんの少しですが笹原の急登でした。

二等三角点のある明るく開けた山頂です。高城をしのぐ好展望で室生の山一望です。
ゆったりキアゲハが飛んで来ました。早速望遠を使って上手く撮れたかなと思ったら、背景に色がなくてきれいな黄色がよく見えず残念。

山頂は木かげがなく暑いので少し下った樹の下でランチタイム、コーヒータイムとします。心地良い時間がゆったり流れて行きます。
三郎ヶ岳直下の下りはかなり急坂で削れています。濡れている時は要注意です。(ロープがあります)
石仏の指標を左に見て、下山は直進ですが立ち寄ることにします。

東面の苔むす崖に立派な磨崖仏が彫られて、にわかにあたりの空気が神々しく感じられ聖域の趣きです。日蓮上人、十一面観音、開基法師の像がひっそりとたたずんでいます。


石割峠から諸木野方面の道をとり、樹林の中を下ると旧伊勢本街道に出ます。袴ヶ岳の登山口の表示があり「どうですか?」の問いに全員ブーイング!ヒンシュクをかいます。
諸木野はのどかな、まどろんでいるような里深い集落です。春うららかなのにほとんど誰も通りません。

古い民家の庭先には色鮮やかに咲き乱れるお花達がささやきあって、天使の歌声のような鳥の声が聞こえ、桜、ハナモモ、レンギョウが春を華やかに謳っているばかり、物音さへしません。時が止まっているような、私達が異次元の世界に迷い込んでしまったような。

林道では少し遅いですがショウジョウバカマがたくさん見られます。

神社(愛宕神社?名前忘れました)を右に折れます。桜の花びらが舞って、花吹雪しきりですがこれもまた良いものです。
高城山登山口を過ぎ、もう一度、朝歩いた道を仏隆寺まで戻ります。

夕日の桜を見上げていただくコーヒーは格別でした。ツツジが狂おしいほどに咲いています。
春色、満開、花盛りです。

気が遠くなるほどの長い年月、ずっとここで咲き続けてくれた桜はきっと、間違いなく、ここになくてはならない桜なのです。
これからもずっと・・・

コースタイム
仏隆寺 9:40→高城山登山口 10:15→高城山 10:50→三郎ヶ岳 11:45⇔12:40→石割峠林道に出る 13:15→仏隆寺 15:10